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黒皮鉄という素材について

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黒皮鉄とは

黒皮鉄という素材をご存知でしょうか?
名前の通り、表面に黒皮(クロカワ)と呼ばれる黒色の膜を持った鉄材です。ほのかに青く光るような黒色と、手触りやなど素材感を味わえることが魅力です。

この黒皮は、塗装のように意図的に付けるものではなく、鉄材が作られる過程で自然に発生します。そのため色の濃淡やムラ感があり、同じ物を作っても表情に個体差があらわれます。

ビンテージ風・インダストリアル風のインテリアの人気が高まるにつれ、多く見かけるようになった素材の一つです。

そんな黒皮鉄がどんな特徴を持った素材なのか、ご紹介します。

1.黒皮鉄の特徴

黒皮材テーブル脚

黒皮材で製作したテーブル脚。ビス穴は加工時に黒皮が剥げているため銀色に光っています。

鉄を1000℃ほどの高温で成形すると、温度が下がるときに表面が酸化して被膜がつくられます。この被膜が黒皮です。黒皮は自然に発生するものなので、色の濃淡、手触りなど一定ではありません。

また黒皮と内側の鉄との密着は弱く、細かな凹凸や隙間があったり、ちょっとした衝撃で剥がれてしまうこともあります。

着色塗装されたり、メッキをほどこされた鉄材のほうが、決まった品質を手に入れられるため安心感がありますが、それでも黒皮鉄が使われる理由というのは、どういった点にあるのでしょうか。

1-1.独特の色味・素材感

塗装では隠されてしまう、鉄が本来持っている傷、色ムラ、凹凸などの素材感が、黒皮鉄にはあります。そんな飾り気のない無骨な姿は、不思議な魅力を持っています。

1-2.個体ごとの個性

黒皮は先述の通り自然発生するものです。その色合いや表面の手触りには、素材ごとに多少の個体差があり、そのため黒皮鉄で作られた製品には、全く同じものはありません。

1-3.経年変化の味わい

着色塗装やメッキをしっかりとかけられた鉄は、塗膜に守られている間はサビや変質などの心配が少なく済みます。
それに対して黒皮鉄は、よく触るところの色は濃く変わったり、気がつけばサビが現れたり、環境によって少しずつ変化していきます。

履きこんで育てたジーンズのように、手入れを重ねた革靴のように、黒皮鉄の表情にも使用する人の関わり方が現れてきます。
そうして時間とともに、愛着と味わい深さが増していきます。

黒皮鉄スツール

85incで製作した黒皮鉄のスツール

IMG_0946_mini

摩擦の多い座面や縁には、数年使用するうちに赤い錆びが現れてきました。

2.インテリアとしての利用

黒皮鉄は一般的に建築等の構造材としての利用がほとんどで、表材としてインテリアに使用されることは多くない素材でした。しかし素材のもつ落ち着いた雰囲気が好まれたり、経年変化を味わいとして受け入れる人が増えるにつれ、少しずつ家具の素材として目にすることが多くなりました。

木材との相性もよく、特に古材と組み合わせた時の佇まいは、アンティーク家具のようにもなります。

2-1.黒皮鉄を利用したオーダー家具

85inc.で企画・製作するオーダー家具でも、黒皮鉄を利用できます。

オーク無垢集成材の天板と黒皮鉄の脚で製作したダイニングテーブル・オーダーキッチン

オーク材の天板と、黒皮鉄を脚に用いたダイニングテーブル。
奥はキッチンの一部として、IHクッキングヒーターを埋め込んでいます。
シンプルなデザインのテーブルなので、木と鉄の素材の持つ質感を強く感じられます。
Order Kitchen & Dining Table | ウッドトップのキッチンと黒皮鉄のダイニングテーブル

黒皮鉄を天板に用いたリビングテーブル

天板に黒皮鉄を用いたローテーブル。
天板の縁をウォールナット材で囲み、その周りには本革を張っています。使い込むほど味わいが増していく素材を組み合わせました。
Iron Top Low Table | 黒皮鉄天板のローテーブル

スツール一体型のテーブル。
黒皮鉄のパイプでフレームを製作しています。インダストリアルなデザインと、黒皮鉄の素材感がマッチしています。
Steel Pipe Table | 鉄パイプと無垢のスツール一体型テーブル

上記以外の事例もこちらのページで紹介しています。
その他オーダー家具・造作家具の一覧

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